こんにちは。
ヴィッセル神戸は今シーズン現在5位ということで、それよりも上位に名を連ねているチームが川崎フロンターレ、名古屋グランパス、サガン鳥栖、横浜F・マリノスです。
この中で昨シーズン10億円の赤字を計上し、J2への降格圏内で苦しんだサガン鳥栖が上位に名を連ねており気になって、調べてみました。
すると、4/30現在のJリーグの得点ランキングに鳥栖の山下敬大が5得点で6位、林大地が4得点で10位、酒井宣福(さかい のりよし)が3得点で18位と3選手が名を連ねています。
この3人で13得点を記録しており、この攻撃力が好調の要因だと思います。1人に頼らず何人かで得点していることが大事です。分散してゴールを狙うことで相手DFのマークを散らすことができるからです。
そしてこの得点ランキングに名を連ねている酒井宣福選手がヴィッセル神戸の酒井高徳選手の兄弟なのです。
そこで今回はヴィッセル神戸の酒井高徳選手、酒井宣福選手と兄弟についてお話します。
サガン鳥栖の酒井宣福は4人兄弟

日本代表経験もあり超メジャーな高徳を代表とする酒井家は4人兄弟です。高徳は次男で宣福は三男です。
長男は柔道家の酒井高喜(さかい ごうひ)、四男はサッカー選手の酒井高聖(さかい ごうそん)と4人中3人はサッカー選手です。四男の高聖は現在ドイツ4部リューネブルクSKハンザに加入しており、海外生活中です。
よく知られていますが、4兄弟は日本人のお父様、ドイツ人のお母様との間に生まれていますので、ハーフです。家族は三男の宣福が生まれるまではアメリカのニューヨークに住んでいましたが、1993年にお父様の仕事の関係で新潟県に移り住みます。
酒井宣福は今シーズンサガン鳥栖に移籍してきた
昨シーズンまで大宮アルティージャに所属していた宣福は今シーズン、鳥栖に移籍してきました。そしてサガン鳥栖のアタッカーとして活躍しています。
第3節ベガルタ仙台戦、10節名古屋グランパス戦、11節FC東京戦で得点をあげています。
兄高徳が外からの配球役が多いのに対して、宣福は中での受け手でフィニッシュにつなげる役割を担っており、ゴール前で恵まれたフィジカルでゴールを決めきります。
ボールタッチは繊細というより、兄高徳と同じく力強いものがあります。
今シーズンの大宮アルティージャからサガン鳥栖への移籍でJ2からJ1へと変わりました。
ヴィッセル神戸にいる高徳との兄弟対決が見られるかもしれません。
酒井宣福プロフィール
生年月日 | 1992年11月9日 |
---|---|
身長・体重 | 180cm・78kg |
利き足 | 左足 |
結婚 | 既婚 |
出身 | 新潟県三条市 |
兄高徳が海外へ出たのに対して、宣福は地元新潟に長くとどまりました。
アルビレックス新潟に2011年に入団しました。ですので、プロになってちょうど今年が10年目です。
2014年よりアビスパ福岡へ期限付き移籍をし、このチームで1シーズン7得点とプロキャリアで最高得点数をたたき出します。
アルビレックス新潟では結局3シーズン得点をあげることができず、アビスパ福岡への期限付き移籍は、当時J1だった新潟からJ2福岡への移籍ということで降格移籍の色合いが強いものでした。
この移籍で宣福の心に火がついたのは間違いないでしょう。2014年に続き、2015年シーズンも7得点をあげます。
2016年一度新潟に戻るもシーズン途中の7月より12月まで今度はファジアーノ岡山へ期限付き移籍します。
再度2017年シーズンは新潟に戻り、2018年シーズンより大宮アルティージャへ完全移籍します。
大宮では年々得点数は減り、2018年3得点、2019年2得点、2020年は試合出場数も5試合と少ないのもありますが0点となり、パフォーマンスにかげりが見えました。
そして、今シーズンJ1サガン鳥栖への移籍となり、まさに再起をかけての移籍です。気合が入るはずです。
酒井宣福の躍進がサガン鳥栖の今後を決める

5/1現在3位につけるサガン鳥栖ですが、今シーズンの特徴は失点が少ないことです。圧巻だったのは4/7の第8節川崎フロンターレ戦で後半始まってすぐにサガン鳥栖の選手がレッドカードを出され退場となり、1人少ない状態で強力な川崎の攻撃陣を1失点におさえたことです。負けたことで鳥栖の選手は悔しそうでしたが、この守備の堅さは驚きでした。
一方で堅守を誇っていた名古屋グランパスは途中まで最少失点でしたが4/29の川崎戦で4失点しており、現在、コロナのクラスターにより試合数の少ないガンバ大阪を除いて最少失点クラブはサガン鳥栖となりました。
つまり、あとは得点を重ねれば勝てる状態にあり上位クラブとして君臨していく準備が整っているのです。
現状のサガン鳥栖のFWは林大地、山下敬大が2トップで多くの出場機会をもらっていますが、ここへ酒井宣福が加わることで攻撃に厚みが加わります。
安定した守備に得点力が加わればもはや無敵です。
酒井宣福の過去3試合の得点シーンを振り返る
5/1現在J1得点ランキングに3得点で並ぶ18位の選手が14人いますが、酒井宣福は出場時間が最も少ない中で結果を出しており、今後出場試合が増えればさらに得点できると思います。
第3節 ベガルタ仙台戦 酒井は途中出場で本田がゴール右から強烈に打ち込んだシュートがポストにはじかれ、左からこぼれたところに走り込んだ酒井が落ち着いて流し込み、移籍後初ゴール。ラッキーに見えるが、連動してきちんと走り込んだ結果のゴールでありゴール前の嗅覚を発揮したシーンでした。
第10節 名古屋グランパス戦 酒井はスタメンで出場。自らの得点の前に前半6分に1点目をアシスト。これが名古屋の10試合ぶりの失点となります。それから、前半44分に今度はゴール前の名古屋のクリアが中途半端になったところを狙いすまし豪快にボレーシュートを叩き込みました。
第11節 FC東京戦 前節の名古屋戦の2得点にからむ活躍から、再びスタメンで起用されました。前半17分味方のセンタリングにここしかないというタイミングで走り込み見事に期待通りのヘディングシュートを決めました。
ヴィッセル神戸の兄・高徳との兄弟対決なるか
こうなると、J1での兄弟対決を見たくなりますね。
試合日程では5/30・第17節、12/4・第38節(今シーズン最終節)として試合が予定されており、兄・高徳が「楽しみ」と言っていた兄弟対決を見ることができるかもしれません。
2人のポジションはお互いに左方面ということで、なかなかマッチアップは見られないかもしれませんが同じピッチに立てば互いに気になるのは間違いありません。
2人とも当たり負けしないでゴリゴリいくタイプの選手なので、もしあればマッチアップはかなり白熱したものとなるでしょうね。
サガン鳥栖の試合からヴィッセル神戸は学べる
ヴィッセル神戸ファンなので、サガン鳥栖の試合から神戸が参考にできる戦い方があるのではないかという目線で見てしまいます。
守備は今の神戸は安定しているので、参考にするべきは攻撃面です。
一つは名古屋戦で酒井宣福が見せたゴールライン際までボールをキープして走りぬいてからのマイナスの折り返しです。
堅守の相手には敵陣深くまで切り裂き、センターバックを吊り出して守備に隙間を作り、折り返すというお手本の様なゴールシーンでした。
神戸ではボールを持ち込んでの折り返しは初瀬が得意なプレーですが、彼に連動して中に入ってくる選手のタイミングは参考にするべきでしょう。
まとめ

好調サガン鳥栖の得点ランキングに名を連ねる酒井宣福がヴィッセル神戸の酒井高徳の弟であることは知っている方も多いかもしれませんが他にもう2人の兄弟がいて、4人兄弟であり、全員がスポーツマンであることは驚きです。
それから高徳ももちろんイケメンですが、宣福はさらに上をいくイケメンで引退後はモデルとしても活躍できるのではないかという程整った顔立ちをしています。
今までのキャリアは決して順風満帆ではありませんでした。兄・高徳がドイツでチームキャプテンを務め、日本代表として活躍する一方で、比較されたこともあったかもしれません。
でも、その悔しさをばねにして10年目にして実を結ぼうとしている宣福は順風満帆で輝かしいキャリアを築いてきた選手よりも応援したくなってしまいます。
好調サガン鳥栖を引っ張る存在となり、さらに得点を積み上げて出場機会を増やしてほしいですね。